伝わる言葉を選ぶこと
インターネットやSNSで情報を発信するとき、みなさんは「分かりやすい文章」を意識していますか?
私たちがふだん使っている日本語には、むずかしい言葉や長い文が多くあります。
でも、あなたのホームページやブログには、日本語があまり得意でない人や、外国から来た人も見るかもしれません。
とくに、地震や台風などの緊急な情報を伝えるとき、「言葉がむずかしくて分からない」と、見る人がとても困ることになります。
場合によっては、命にかかわることもあるでしょう。
伝わらないと意味がない
阪神・淡路大震災のあと、「やさしい日本語」という考え方が広がりました。
これは、むずかしい言葉を使わず、だれにでも分かりやすい日本語で情報を伝えるための工夫です。
災害のとき、外国人の人たちに正しい情報が伝わらず、逃げ遅れたり、必要な手助けが受けられなかったりしたことがありました。
このようなことが二度と起きないように、今では普段のお知らせや案内にも「やさしい日本語」を使うことが大切だと考えられています。
どうすれば「やさしい日本語」になるの?
やさしい日本語で書くためには、いくつかポイントがあります。
一つの文を短くする
一文に一つだけ伝えたいことを書きます。長い文は分かりにくくなります。むずかしい言葉や専門用語は使わない
どうしても使うときは、かんたんに説明を書きましょう。箇条書きを使う
いくつかのことを伝えるときは、箇条書きにすると分かりやすいです。カタカナ語や外来語はできるだけ使わない
みんなが知っている言葉を選びましょう。主語と述語をはっきりさせる
あいまいな言い方や、まわりくどい表現はさけましょう。必要ならイラストや図を使う
文字だけで分かりにくいときは、絵や図を使うともっと伝わります。
政府も「やさしい日本語」をすすめています
日本の政府やいろいろな自治体も、「やさしい日本語」のガイドや手引きを出しています。
たとえば、「一文は短く」「あいまいな言葉は使わない」「漢字にはふりがなをつける」など、大切なポイントが書かれています。
インターネットで「やさしい日本語 手引き」と調べると、すぐに見つかります。
まとめ
情報は、伝わってこそ意味があります。
どんなに大事なことでも、むずかしい言葉や長い文ばかりでは、読んだ人に伝わりません。
とくに緊急のときは、シンプルで分かりやすい文章が、あなたや大切な人の命を守ることにつながります。
ぜひ一度、「やさしい日本語 手引き」を調べてみてください。
今日からできる工夫が、きっと見つかります。